2004年聖誕短篇 - 《WA部分》by 峰仓和也

      网文收拢 2005-1-18 20:37
已经完全是深夜了。
在已经连车都无法通行的路上,黄色的信号灯在忽亮忽灭的闪着。
这里因为堆积了许多雪,所以无法开车的少年很小心翼翼地步行着。
“那个,接着……是这锇桑俊?
鼻子红彤彤的少年,抬头看着这幢耸立在夜里的四角型建筑物。
那个,这个就是所谓的“高级公寓”?

“晚上好!我,是圣诞老人”
少年很精神的打开了浴室的门,“吓我一跳!”坐在浴缸里正非常悠闲地看着杂志的细长眼睛并且似睡似醒的男人这么说。
“你是怎么进来的啊?”
那男人把杂志一边放在头上,一边问道。
“普通应该是从大门那里进来的”
“……时任,出去又没有锁门啊……”一个人在自言自语。
“那个,我是圣诞老人”
“恩。然后呢?”
那少年把头一斜,那男人也跟着一样的把头一斜。
“那个,我是来送礼物的!有什么想要的吗?只能一样,试着说说看吧,这个袋子里什么都有!”
“哎?有意思。”
那男人似乎有点兴趣的样子,在浴缸边上用手撑住脸颊。
非常漂亮的黄绿色的热水翻腾起来发出声响。
“无论是什么都可以吗?”看到被问的少年非常自信满满地点头后,
男人用狭长的眼睛凝视着天花板。
“……话虽这么说,但一下子倒还想不出来呢。啊,对了,
因为取调室一些的缘故把眼镜架给弄坏了。
再买一副眼镜又很贵呢……”
……“取调室”是什么东西啊。那少年似乎什么也没有听见。
“对了,手机也坏掉了啊,恩……那个”
“哎?”
“我要起来了,能不能暂时出去一下?”

“-------------------哇,好冷啊~~~~~~!!”
从招牌上写着“7”的店里,站着看完书出来的男孩,自己抱着自己不由得全身抖了一下。
抬头看着似乎完全没有停止样子的雪,从完全漆黑的天空中大片大片地降落。
少年开始小跑追上了那个男孩,并打招呼。
“晚上好!我是圣诞老人。”
“……啊?”
男孩一边吸着要流出来的鼻涕,一边回过头来。用黑发间像杏仁似的眼睛狐疑地看着少年。
“那个,我是圣诞老人。是来送礼物的!”
因为觉得那个男孩似乎完全不相信自己,所以少年在男孩身边转来转去拼命地解释着。结果,直到把那男孩想要的东西从袋子里拿出来后,才终于得到信任了。
“哦哦~~~好厉害!!好棒,有品位。”
……不过还是有点不能相信的样子。
“这个,真的能拿走吗?”
“我说了这是礼物了啊。因为是你想要的,所以它才会出来。是真的啊。”
“啊,这样啊,恩,那谢啦。”
那男孩一边说一边把礼物放入了上衣的口袋里。
“喂小子,你也快点回家吧,家里还有人担心地等着你吧?”
一边坏坏地笑着一边摸摸少年的脑袋。
他右手戴着的黑色皮革手套显得非常破旧,许多地方都坏了。
……啊啊,原来是这样!!
少年终于明白了为什么刚才那个似睡似醒的男人会选“结实的黑色皮革手套”做为礼物了。
而且也明白了现在这个男孩又为什么会要“结实的新品眼镜”了。
“?为什么笑啊?”
“~~~没什么!圣诞快乐!!”
少年不知为什么似乎变得非常开心,一边朝男孩挥着手一边跑开了。
如此寒冷的夜里心里却异常地温暖,这样也能把雪溶化吧。




■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

すっかり真夜中になってしまいました。
もう車もほとんど通らない道路で、信号機がチカチカと黄色く点滅しています。
ここは雪もそんなにたくさん積もっていないので、滑って転ばないように
少年は気をつけて歩きました。
「うーんと、次は……ここかな?」
鼻の頭を赤くして少年は、夜に佇む大きな四角いおうちを見上げました。
えーと、こういうの、“まんしょん”っていうんだっけ?

「こんばんわ!オレ、サンタクロースですっ」
少年が元気に開けたのはお風呂場のドアだったらしく、湯舟につかって
のんびりと雑誌を読んでいた、細い目ののっぽなお兄さんは
「………びっくりしたー」 と、あんまりビックリしていなさそうな
うす~いリアクションを返してきました。
「どうやって入って来たの?」
お兄さんは雑誌を屋根のように頭の上にのっけながら、そう聞きました。
「ふつうに、玄関からだけど」
「…時任、また鍵かけないで出掛けたな…」ちいさくひとりごちます。
「あのね、サンタクロースなんですけど、オレ」
「うん。それで?」
少年が小首をかしげると、お兄さんも真似っこして小首をかしげました。
「えっと、プレゼント渡しに来ました~!なにかひとつだけ、欲しい物を
 言ってみてください。この袋からなんでも出てきまーす」
「へえ?面白いね」
お兄さんはちょっと興味をひかれたように、浴槽のフチに頬杖をつきました。
きれいな黄緑色のお湯がたぷんと音を立てます。
「どんなものでもいいの?」との問いかけに少年が自信満々にうなずくと、
お兄さんは糸のような目でしばらく天井のタイルをみつめました。
「…とは言ってもなぁ、すぐに思いつかないんだけど。あ、そうだ、
 取調室で色々されたせいで眼鏡のツルが壊れてたっけ。
 眼鏡も買い直すとなるとけっこー高いからなぁ…」
……“とりしらべしつ”ってなんだろう。なんとなく聞けない少年でした。
「そうか、携帯も壊しちゃったしなあ。うーん……あのさあ」
「はい?」
「のぼせそうだから、とりあえず出てもいい?」

「------------うおっ、寒ィ~~~!!」
看板に“7”と書いてあるお店から、本を立ち読みし終えて出て来た
お兄さんは、自分の肩を抱いてブルッと身震いしました。見上げると雪は
まだやむ気配もなく、真っ黒いお空からどんどん生まれ落ちてきています。
少年は、小走りに歩き始めたお兄さんを追いかけて、声をかけました。
「こんばんわ!オレ、サンタクロースですっ」
「…あ?」
鼻水をずびっとすすりながら、お兄さんは振り返ります。黒髪の隙間から
アーモンドのような吊り目が、いぶかしげにこっちを見ていました。
「えっと、だから、サンタなんです。プレゼント渡しに来ました!」
このお兄さんにはなかなか信じてもらえなかったので、少年は身ぶり手ぶり
で一生懸命せつめいしました。結局、お兄さんが欲しいとお願いした物を
袋の中から取り出したら、ようやく信じてもらえました。
「おお~~すげえすげえ!!うまいじゃん、手品」
……やっぱりまだちょっと信じていないようです。
「コレ、ホントにもらっちゃっていいの?」
「だから、プレゼントなんだってば~。お兄ちゃんが願ったから、それが
 出て来たんだよ。ホントだよ」
「そっかそっか。うん、サンキュな」
お兄さんはそう言いながら上着のポケットにそれをしまうと、
「ホラぼーず、早くおうち帰らねーと、誰かが心配して待ってるぞ?」
きししと笑いながら少年の頭をぐりぐり撫でました。
その右手の、黒い皮手袋はボロボロで、ところどころほつれています。
……ああ、そうかぁ!!
少年は、さっきののっぽのお兄さんが、なんで「丈夫な黒い皮手袋」なんて
物をプレゼントに選んだのかに、ようやく気がつきました。
そして今このお兄さんが、なんで「新品の丈夫な眼鏡」をお願いしたのかも。
「? 何笑ってんだ?」
「~~なんでもない!メリークリスマス!!」
少年は、なんだかとっても嬉しくなって、お兄さんに手を振りながら
駆け出しました。
こんなに寒い夜なのに心がぽかぽかして、雪も溶けちゃうんじゃないかな。
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