
| 夜伽噺(よとぎばなし) 発売日:2003/07/30 品番:KICM-10009 価格:¥1,575(Tax-In) 1.月下想葬(げっかそうそう) 2.あまふらせ たんまいな 3.奇祭(きさい) |
★月下想葬
下弦の月が今宵 伽を語る
仄暗い昊の下 途を揺らす影を
桜花の如く舞う 襦袢が掠める
漂う色香 漆黒の髪 鈴音の言葉 潤んだ瞳
遡る記憶 螺旋 描き 喚び醒ます 木漏れ日に
そっと 眩しさは憶いに変わる
泡沫の陽炎 時を刻む程に 暗癇の謡を 耳に響かせる
朱色の毬を 深紅に染めた 怨みし者を 葬り去れと
一枚の夢は 憂い 抱き 微笑みかける 孤独は常に 目を細め闇に誘う
語り 「憎しみの果てに辿りつくは修羅の国
呪に侵された大地に狂気の鬼が降り立つ」
憐れみを称える 満ちた煌めきが
無口な暗雲に 飲み込まれ逝く
面を隠し 帷子纏い 狂った風は 心を無くす
儚く壊れた 骸から 覗く 神の欠片 全てを悟り 泪には 血が滲む
刹那に滅びた 愛は 朽ちて 砕け散る 弄ばれた 運命と命とともに
魂は融けて 天翔る星に
下弦の月が今宵 語りし伽は 悲しき物語 哀れな物語
★あまふらせたんまいな
燦さんと照りつける
灼けるような焔
吐息も焦がす程に 蝕む死の灰は天変地異を齎す
諸人は狼狽え 跪き祈る
破壊の神は嘲り嗤う
その聲は天を裂いて
生きとし生ける全ての者は その眼光に平伏す
破壊の神は華麗に踊る
その舞は華を散らす
生きとし生ける全ての者は その美しさに怯え
幼子は散りばりし骸を積み並べ
其を見つめし眸に
枯れた泪 滲む
誇る雲は何処
諸人は最期の祈りを訴える
破壊の神は踵を返し
怒り露に叫んで
生きとし生ける全ての者は その雷鳴を手招く
破壊の神は躬らの緋と
轟音と共に堕ちる
生きとし生ける全ての者は その戦慄に戦く
破壊の神は空を仰いで
滔とうに雫讃え
生きとし生ける全ての者は その恵みに手を合わせ
★奇祭
夢に惑い 人影追えば
眼に映りし そこは楽園
其の枝寛げ 迎えし姿
黄金の実 抱えた木々よ
亡者のように狂い
我も我もと両手を伸ばせば群がる人の姿
まるで地獄を彷徨う餓鬼なり
貪り喰らう者は
あれよあれよと地べたに平伏し
見る観る内にさても
変わり行く
戒めを解き 羽を翳し 醜い穢れは 蟲の如く
我に孵り 辺り見渡す 溜息吐き 見つけた物は
間誤う事無き先の
鈍く輝く恍惚の柘榴
狼狽を隠すべく
瞬く眼幾度も擦れど
紅玉の様な果実
剥き出し誘う淫らな妖し
頬張る口に洩れる
緋い露
円陣を組み 焔を焚き
蚕糸を吐き出し 繭に埋もれ
燐紛を纏い 風を掴み
現世の闇に 蔓延らせて
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